マンションの風呂場がドブ臭いと感じるのは「空気の逆流」が原因の場合があります。
この【原因】と【対策】についてご説明いたします。
マンションの風呂場がドブくさい理由
マンションの風呂場がドブくさい現象
・風呂場の排水溝から時々空気が逆流して噴き出てくるようだ
・コポコポやゴボゴボなどの音がして、下水の臭いが上がってきてくさい
・いつもではなく不定期に発生する
マンションの風呂場がドブくさい原因
マンションの窓・ドアを閉め切った状態で換気扇を回すと、風呂場の排水溝から空気が逆流してコポコポ音がすることがあります。下水のにおいもします。
これは、部屋の中と外の気圧差を埋めようとして、風呂場の排水溝から部屋の中に空気が取り込まれるために起こる現象です。
これを防ぐためには、窓を少しあけるか壁についている給気口を開くことです。
私の実体験
それまで住んでいた築25年のアパートではなかったことで、建築後4年の築浅マンションに入居して初めて起こった事象です。
- ある時、風呂場の排水溝から「コポッ、コポッ」という断続的な音が聞こえてきた
- 排水溝からかすかに「ゴーッ」という音も聞こえ、風が上がってくる
- それに伴い下水の嫌な臭いが漂い始め、風呂場に充満してきた
- 5月に入居したがこのようなことはなく、9月に初めて経験した
- 原因として排水溝のつまりを疑ったが違った
マンションの風呂場がドブくさくなる条件
なぜなんだ、どうしてなんだ、何かの不具合なのか、私は悩み混乱しました。
しばらく時間を要しましたが、このような事象が起きるのは次の二つのことをしているときだけだということがようやくわかりました
1. キッチン、風呂場、トイレの換気扇のどれかひとつ、もしくは同時に廻している
2. 玄関ドア、すべての窓、すべての給気口(壁についている)を閉めているとき
給気口というのは、次のようなものです。形はいろいろなタイプがあります。
マンションの風呂場の排水溝に空気が逆流するしくみ
- 今のマンションは、気密性がとても高いため「すきま風」が入るということはない
- 玄関ドア、窓、壁についている給気口を閉めた状態で換気扇を廻して排気すると、マンションの居室内の気圧が下がる(マンションの密閉性が高いため)
- 外の気圧は高い、マンション居室内の気圧は低い、という状態になる
- 気圧の差を埋めるために、外から空気が引っ張り込まれる(給気される)
- 風呂場やキッチンの排水溝から居室内に外気が流れ込む
- コポッコポッと音がして、空気とともに下水の臭いが上がってきて部屋に充満してしまう
マンションの入居する前のアパートは木造で築古だったため気密性が低く、このような現象はおきませんでした。
分譲マンションに住み始めたばかりの頃だったため、理由がわからずとても困惑しました。
マンションの風呂場の排水溝の空気の逆流を防ぐには
対策は簡単です。
換気扇をまわしている間だけ、給気(空気を取り込む)の道を作ります
- 窓を少し開ける
- 壁の給気口を開ける
窓や給気口を閉めた状態で換気扇をまわしてしばらくしてから窓をあけると「ブォン」とか「ヒュゴゥォ」という音がして、窓から外気が一気に流れてきます。
これは、空気圧の低くなった居室内に、気圧の差を埋めようとして外から空気が一気に流れ込んでくる音です。
別の原因でドブくさい場合も
排水溝の詰まりの可能性も
次のような場合は、排水溝の詰まりなどほかの原因を疑った方がよいです。
・換気扇を止めても、事象(音がする、臭気が上がってくる)がやまない
・窓を少し開けたり、給気口を開くなどして空気の流入経路を作っても事象がやまない
排水溝のつまりやすい場所
キッチン、風呂場、トイレ、洗濯機の排水溝は、排水トラップと言ってS字型の構造になっています。
水を使って流すとこの排水トラップ、つまりS字のところに水が溜まります。
ここに水が溜まることによって、その水がふたの役目をしてくれて下水の臭いや害虫の侵入を防いでくれます。
「水でふたをする(トラップ)」ということです。
長期間部屋を留守にする、長期間キッチンやトイレ、ふろ場や洗濯機を使わないという場合、このトラップの水が蒸発してしまい、「ふた」がなくなってしまうことがあります。
すると下水の臭いが上がってくる原因になるので、長期間部屋を空けるときは、水をコップに2~3杯分流して、U字のところに水をためておくとよいです。
まとめ
マンションで、換気扇をまわしたときに風呂場やキッチンの排水溝でコポッコポッと音がして、下水の臭いが上がってくる事象の原因とその対策をまとめました。
最後までお目通しいただきありがとうございました。