ドジャースの山本由伸投手のピッチングフォームは「アーム投げ」だと言われます。
この記事は、山本由伸投手の「アーム投げ」の特徴が肩甲骨と肩関節にあることを、画像と動画で詳しく解説したものです。
山本由伸投手のアーム投げとは
山本由伸投手がアーム投げだとわかる動画
下の動画で山本由伸投手のアーム投げと言われるピッチングフォームが確認できます。
動画は2020年9月の時のものです。
特色は肩甲骨と肩関節の使い方
球団スタッフでスカウト担当の山口和男さんは山本由伸投手のアーム投げについて次のように解説しています。
山口さんは、1999年ドラフト1位でオリックスに入団した元投手で、2009年に現役を引退してスカウトに転身された方です。
一般的に言われるアーム投げとは
山本由伸投手のアーム投げを理解するために、一般的に言われるアーム投げについて整理してみました。
一般的に言われるアーム投げとは
アーム投げとは、ヒジを使わずに伸ばしたまま投げるフォームのことです。
テイクバック(腕を後ろに引くこと)をヒジを伸ばして行い、腕を1本の棒のように伸ばしたまま投げるフォームです。
下の画像は、2015年当時の侍ジャパンU-18代表選手である佐藤世那選手(仙台育英学園高等学校 3年)のピッチングフォームです。
右腕を後ろに引く際、ヒジが伸びています。
そしてこのままヒジを曲げずに「グルン」と腕を回すイメージで投げるのがアーム投げです。
アーム投げの由来は、バッティングセンターで見かけるアームを旋回させてボールを投げるマシンにあります。ピッチングマシンのアームのような投げ方なので「アーム投げ」もしくは「アーム式」と言われます。
野球界では「アーム投げは一般的にはよくない」とされています。
理由は肩やヒジにかかる負担が大きく、ケガをしやすいからです。
アーム式ではないノーマルな投げ方とは
こちらは、2021年のアスレチックス戦に先発したエンゼルス時代の大谷選手のピッチングフォームです。
後ろに引かれた右腕のヒジが曲げられています。これがアーム投げ(アーム式)ではないノーマルとされる投げ方です。
山本由伸投手はプロ2年目にアーム投げにフォーム変更
高卒でプロ入りした山本投手は、1シーズンを終えて2シーズンに向かうにあたって投球フォームを「ノーマル式」から「アーム投げ」に変更しました
山本投手は、1シーズンを通して自分の課題と向き合った結果「この投げ方が自分には合っている」と冷静に分析してフォーム改造に取り組みました。
しかしながら、春のキャンプで山本投手のアーム投げを見たオリックスの首脳陣は、山本投手にフォームをもとに戻すように指導をしました。
山本投手は、自身が信じて挑戦を始めたことが周囲の猛反対に遭いすべてを否定されるような感覚に陥りました。高卒2年目のルーキーなら首脳陣の言うことを聞いてしまいがちです。
でも山本選手には自分が信じたことをやり抜く力がありました。
『この投げ方でやっていきます』と山本投手をスカウトしてくれた山口氏を通じて、球団首脳に自分の考えを説明し理解を得ました。
そこから、山本投手の大活躍が始まりました。
まとめ
ドジャースの山本由伸投手のアーム投げについてまとめてみました。
最後までお目通しいただきありがとうございました!